bizfaxは、他のインターネットFAXでは持っていない機能を提供しています。
とくにFAXを大量に送信する人もしくは会社にとっては、最良のインターネットFAXです。
しかし、bizfax自体が少し分かりにくいサービスのため、SNSの投稿でも誤解を招くような口コミや評判が見受けられます。
ここでは、bizfaxの基本情報や料金体系を含めたメリットとデメリットから、bizfaxを詳しく解説します。
目次
bizfaxの基本情報
bizfaxは、ネットワークやコンサルティングのサービスを行っているNTTコミュニケーションズ(株)が提供しているインターネットFAXです。
NTTコミュニケーションズは、NTTのグルーブ会社であり世界中に拠点をもっています。さらに、固定電話時代からのノウハウを持っているNTTの関連会社ですので、ネットワーク関連にも強みをもっています。
bizfaxは、1981年からサービスを開始しており当初は2つのインターネットFAXを提供していました。「BizFAXスマートキャスト」と「BizFAXストレージ&リモートサービス」です。
このうち、「BizFAXストレージ&リモートサービス」は2019年7月にサービスを終了して、MOVFAXへFAX番号が引き継がれました。
現在NTTコミュニケーションズ(株)が提供しているのは「BizFAXスマートキャスト」のみです。
SNSの投稿では次のような口コミを幾つか見かけますが、これらは「BizFAXストレージ&リモートサービス」のことです。
一見すると、bizfax自体が終了しているように見えてしまいますが、「BizFAXスマートキャスト」は現在も健在で、インターネットFAXで送受信が可能です。さらにNTTの強みを利用して、全世界にFAXを送信することができます。
BizFAXがサービス終了ということでMOVFAXに移行。
紙受けからネットに移行して10年。
そろそろFAXそのものを止めたい。
役所のプレスリリースはFAXなんだよな…— 宮本 隆介 (@myamotor) December 22, 2018
bizfaxの料金
ここでは「BizFAXスマートキャスト」の料金体系について解説します。
なお、金額については全て消費税抜きとなります。
初期費用・月額料金は無料
BizFAXスマートキャストを利用する際の初期費用と月額料金は無料です。
送信料
BizFAXスマートキャストではFAX送信の無料枠は設定されておらず送信した枚数で費用が発生します。
しかし、送信する時間帯や曜日そして国内外によって料金が変わります。
送信時間帯 | 1枚あたりの送信単価(国内への送信の場合) |
---|---|
平日の日中 | 25円 |
午後7時〜翌朝8時までの夜間 土曜・日曜・祝日の終日 | 19円 |
受信料
bizfaxでFAXを受信するためには、FAX番号を取得しなければいけません。
このFAX番号の取得には有料オプションを利用する必要があります。
有料オプション | 月額使用料 |
---|---|
フリーダイヤル接続機能 | 9,800円 |
ナビダイヤル接続機能 | 20,000円 |
その他
フリーダイヤル接続機能を使用する場合、着信課金機能 200円が別途必要になります。
さらに、フリーダイヤルとナビダイヤル接続機能ともに、ユニバーサルサービス料2円を別途支払う必要があります。
bizfaxを利用するメリット
bizfaxには、4つのメリットがあります。
- 30,000件まで一斉送信が可能
- 24時間365日のサポート体制
- 送信は送った分だけ支払い
- 海外への送信が可能
30,000件までの一斉送信が可能
bizfaxの最大の特徴である一斉同報機能を使用すれば、1回の送信で30,000件の宛先へ同時にFAXを送ることができます。
ただし、送信先は事前にbizfaxに登録しておく必要がありますが、1回の送信操作だけで一斉送信ができます。
24時間365日のサポートを受けられる
bizfaxを提供しているNTTコミュニケーションズ(株)は日本国内の大手企業です。
そのため、インターネットFAXをサービスするサーバーをはじめコールセンターなども国内で対応しています。
さらに日本語で24時間365日サポートを提供しているので、安心して利用することができます。
料金は送信した分だけ発生する
bizfaxは、初期費用と月額使用料が無料です。
そのため、実際に送信した枚数分だけ料金がかかります。
しかも、夜間や休日祝日の送信料金は割引になるため、計画的にFAXを送信すれば経費をおさえることができます。
海外へのFAX送信が可能
日本国内で利用されているインターネットFAXの多くは、海外へのFAX送信ができません。
bizfaxを提供しているNTTコミュニケーションズ(株)は世界40ヶ国110都市以上に拠点がありNTTの強みを活かしいるため、海外へのFAX送信が可能です。
bizfaxは全世界の国々へ送信ができます。
bizfaxのデメリット・注意点
bizfaxのデメリットは、以下の3つです。
- FAX受信料が高額
- 1枚あたりの送信単価が高額
- 着信番号が「161」になる
FAX受信の月額使用料が高額
FAXを受信するためには、フリーダイヤル接続機能かナビダイヤル接続機能の有料オプションが必要となります。
それぞれの月額使用料は、フリーダイヤルが9,800円でナビダイヤルが20,000円です。
送受信ができる他のインターネットFAXでも月額使用料は1,000円前後のため、この金額は高額です。
1枚あたりの送信単価が高額
bizfaxの1枚あたり送信単価は、夜間や休日祝日でも19円です。
他のインターネットFAXを比較しても高額です。
bizfax(夜間休日祝日) | eFax(無料枠超過後) | MOVFAX(1送信2枚) | |
---|---|---|---|
1枚あたりの送信単価 | 19円 | 10円 | 8円 |
###着信側に表示される着信番号が「161」になる
bizfaxから送信した場合、着信側に表示される発信側の番号は161になります。
DM(ダイレクトメール) FAXから送られてくる迷惑FAXと同じ番号表示となってしまうため、受け取り拒否になる場合があります。
そのため、事前に着信側へ説明しておく必要があります。
匿名FAXというのとは違うが。『ファクシミリ通信網』(商品名はBizFAX スマートキャスト)https://t.co/WJZa4R2qm1
というのを使うとナンバーディスプレイに"161"という番号が一律に残る仕組みは本当に嫌い。殆どFAX DMの業者しか使ってないし。— 誤ロン (@dara2goron) August 5, 2019
bizfaxの総評|こんな人におすすめ
bizfaxの利用をおすすめできる人
- FAXの使用方法が送信のみの人
- FAXの送信先が多く簡単に一斉送信したい人
- FAXの送信頻度が少なく送信時のみ料金を支払いたい人
- インターネットFAXを利用して海外へFAXを送信したい人
bizfaxはFAXの送受信はできますが、受信するためには高額な月額使用料が必要です。そのため、送信だけおこないたい人に向いているサービスです。
さらに、最大30,000件までの宛先へ1回の送信作業で一斉に送れるため、取引先が非常に多く同じ内容を一斉に送信したい人には最適のインターネットFAXです。
また、初期費用と月額使用料が無料ですので、FAXを送信したときだけ枚数分の支払いをおこないたい場合にも適しています。ただし、1枚の送信単価が他のインターネットFAXよりも高いため、不定期に少量のFAXを送信する人に限定されます。
そのほか、海外へのFAX送信をおこないたい人にもbizfaxは適しています。
もし、毎月頻繁にFAXの送受信をおこないたい場合は他のインターネットFAXを選んだほうがよいです。
bizfaxの利用の流れ
bizfaxの利用には次の流れが必要です。
bizfaxは、他のインターネットFAXと異なり公式ホームページに申込用のページがありませんので、次の手順が必要です。
- 申込用紙を記入
- bizfaxサービスセンターへ申し込み
- 契約成立
- FAXの使用を開始
申込用紙を記入
bizfaxの公式ホームページにある「お申し込みからご利用までの流れ」のリンク先にある申込書をダウンロードします。
この申込書内に必要事項を記入します。記入する情報は以下の3種類です。
- 氏名及び住所(法人の場合は、担当者の部署名と氏名)
- e-メールアドレスとbizfax用のパスワード
- 有料オプションサービスの有無
ここで、FAX番号を取得したい場合には有料オプションのフリーダイヤルかナビダイヤル接続機能にチェックをいれます。
bizfaxサービスセンターへ申し込み
申込書へ記入が完了したら、この用紙と個人情報を証明する書類を合わせてbizfaxサービスセンターへFAXで送ります。
個人情報を証明する書類は以下のものになります。なお、必要な提出書類は申込書に記載されています。
個人の場合 | 運転免許証、健康保険証、パスポートなど |
---|---|
法人の場合 | 登記簿謄本、登記簿抄本のコピー |
契約成立
提出書類をbizfaxサービスセンターで確認して書類に不備がなければ手続きを開始します。
概ね5から7営業日以内で処理が完了します。完了の2営業日前に完了通知が郵送で送られます。
FAXの使用を開始
手続き完了日以降に「ご利用の手引き」にそってbizfaxの設定をおこなってテスト送信を実行します。テスト送信で問題が発生しなければ、インターネットFAXの使用が開始できます。
まとめ
bizfaxの正式名称「BizFAXスマートキャスト」の最大の特徴は、1つの送信作業で30,000件の宛先へ一斉にFAXが送信できることです。
さらに海外へもFAXの送信ができます。
しかし、1枚あたりの送信単価が高いため一斉送信以外の利用方法には向いていません。
また、受信を希望する場合には高額な有料オプションを選択しなけばいけないため、送受信をおこないたい場合には別のインターネットFAXの方が良いです。
ただし、送信だけであれば初期費用と月額使用料は無料で送信時のみに料金が発生するため、FAX送信の使用頻度が少なく経費を抑えたい人には適したインターネットFAXです。
また、当サイトでは以下の記事でおすすめのインターネットFAXを多数紹介しているので気になる方はぜひチェックしてみてください。
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